世界有数の資源国として資源依存度が高いという豪州経済の特徴から、豪ドルは鉱物・燃料系の資源や農産物のグローバルな需要やそれらの価格動向に左右されやすい。
具体的には資源価格の高騰によりインフレ圧力が高まるリスクが高く、オーストラリア準備銀行(RBA)の高金利政策で抑制されているという構図である。
高金利通貨の代表格であった豪ドルは、2000年代には世界的な資源価格高騰の恩恵を受けていたものの、近年では中国経済の減速等の影響で資源価格が下落、物価低下圧力からRBAは一年以上に亘り政策金利を据え置いている。
このように豪ドルは変動リスクが大きいが、昨今の世界経済の回復を受けて底打ちした感の強い資源価格の動向を追い風に豪州経済も回復に向かい、RBAが利上げに踏み切ったら豪ドル高期待から豪ドル投資への人気が再来することも考えられる。
ツバル・ドルとキリバス・ドルは硬貨のみ発行されており、オーストラリアドルに等価でペッグ(固定相場)している。
1豪ドル=およそ73.78円(2020年2月現在)