スイスはユーロに加盟していないが、ユーロの誕生後もヨーロッパの主要通貨の地位を保持している。
硬貨の単位と基本デザインが140年間変化していないとことでも分かるように、スイス・フランは「金」と同様に世界で一番価値の安定した通貨として認識されている。
外国為替市場における取引量が、米ドル・ユーロ・日本円・英ポンド・豪ドルに次ぐ国際決済通貨であることもあり、超富裕層や途上国の資産防衛目的にスイス・フランが使われ、日本円と同様に有事の際の逃避通貨とされる。
2015年1月15日、スイス国立銀行は、突然、それまでの1ユーロ=1.2フランを上限とする為替介入の廃止を発表して、1日にして、スイス・フランは対ユーロで40%以上暴騰(ユーロ/スイスフランの30%以上の暴落)した。
EUの緩和政策に対応してこの措置が採られたと言われているが、多数の両替商が倒産するなど為替取引市場が大混乱した。これをスイス・フランショックという。
世界でも有数の高額紙幣である1,000フラン紙幣は1枚で日本円換算でおよそ112,000円のため、100枚の束で1,000万円を軽く超えてしまう。
1スイスフラン=およそ111.8円(2020年2月現在)