1997年香港の統治権が中華人民共和国に返還されて以降、香港ドルは香港金融管理局により、為替管理が行われている。
中国本土の特に広東省の一部においてもしばしば流用する。
マカオでは、法定通貨であるマカオ・パタカの流通量を越えている。
香港ドルは、人民元と異なり、香港上海銀行、スタンダードチャータード銀行、中国銀行(香港)の3行が、発行相当額の米ドルを預託して発行する米ドルペッグの兌換紙幣である。
このため、1997年のアジア通貨危機の際、他の通貨と同様に香港ドルもファンドに売られたが、売られた香港ドルが米ドルに交換され、香港ドルの市場流通量が激減し、最高300%まで金利が暴騰した。
ファンドは空売り用に借りた香港ドルの金利負担に耐えられず撤退し、香港ドルは通貨防衛に成功した。
2005年からは、固定ペッグ制から目標相場圏制に変更された。
発行銀行3行がそれぞれ異なるデザインの紙幣を発行しているが、額面によって色は統一されている。
ただし、10ドル紙幣は、香港政府による政府通貨のみとなっている。
10ドル政府紙幣は2007年よりポリマー紙幣となっている。
2018年末より新しいシリーズの紙幣が順次発行されている。
1,000ドル紙幣に始まり、2020年にかけて10ドル紙幣を除く5種類の金種が発行予定である。
裏面が世界的にみても珍しい縦型になっているのが一つの特徴。
1香港ドル=およそ14.13円(2020年2月現在)