1978年ポルポト政権は原始共産制政策として、自国通貨リエルを廃止した。
その後復活したリエルへの国民の信頼は薄く、米ドルが一般的に通用する。
カンボジア内でのリエルの流通量はおよそ2割とも言われている。
50リエル紙幣もあるが現在ではみかけることはない。
額面が大きくなるほど紙幣のサイズが大きくなる。
1970年代にカンボジアでは、ベトナム戦争の余波、政争による大虐殺などで、当時の人口700万人のうち、200万人以上が死亡した。
特に虐殺の対象になったのは、教師、医師、資本家などの知識階級であり、これが政治安定後の経済復興の足かせとなった。
2012年のアジア開銀の資料では、国民の半数の832万人以上が1日2ドルで生活していると言われ、タイの賃金高騰に悩むタイ進出企業にとって、ラオス、ミャンマーと並び、もう一つの低賃金国(タイ+ワン)候補として進出を計画するケースが増えている。
後発開発途上国で、主要産業は農業、林業、漁業である。
ベトナム戦争以来、中国との関係が良く、中国による社会資本の整備が行われている。
ASEANでも中国寄りの外交を取ることで知られている。
有名なアンコール・ワットはカンボジア領内にあるが、タイ経由で訪れる観光客が多い。
1カンボジアリエル=およそ0.025円(2020年3月現在)