アフリカと言っても大陸から離れ、インド洋に点在する115の島々で構成される島嶼国であるセーシェルは、アフリカのビーチリゾートとしては治安が安定しており、主要産業の観光業と漁業で外貨収入源を獲得する一方、石油製品をはじめ大半の機械製品類を輸入に頼らざる得ず、慢性的な赤字財政に悩まされている。
「インド洋の真珠」という呼び名で知られるセーシェルの主要顧客は欧州からの観光客で、長期滞在する傾向も高い背景からユーロが現地通貨セーシェル・ルピーと同様に流通している。
物価がアフリカで一番高いと言われているものの発展途上国の島嶼国という位置づけ及び石油依存度が高いことから原油価格の動向に振り回されざるを得ないため、為替動向もそれに追随する形で不安定になる危険性がある。
そこで国際通貨基金(IMF)の指導で2008年から経済改革を進め、その一環として変動相場制に移行、財政状況が改善に向かいつつある。
近年は安定して推移している。
1セーシェルルピー=およそ7.616円(2020年3月現在)