2005年にトルコで使用されていたトルコリラ(旧トルコリラ)に代わって新トルコリラが発行された。
新旧のトルコリラの交換比率は100万対1である。
この新トルコリラは2008年までの短い期間使用されたが、2009年より使用されている現行通貨はまたトルコリラの名称に戻っている。
20世紀には年率6000%のハイパーインフレに襲われるなど、経済的に困難な時代が長かったが、2005年ころより安定的な成長に落ち着き、BRICSに次ぐ新興国集団VISTAの一角を占めている。
インフレの記憶が新しく、金利の高い通貨として有名で、FXの世界では、スワップ金利を目的に新トルコリラを購入することも行われている。
世界的に流通量が多くなく、調達が容易でないエキゾチック通貨(マイナー通貨より流動性が低く、ハイリスク)であり、レバレッジも低い。
広い国土に8000万人の人口があり、潜在的には将来有望なトルコではあるが、シリア、イラクなど紛争の地政学的なリスクが高く、また独立志向の高いクルド人問題を抱えている。
現在、エルドアン大統領によるかつてのオスマントルコを思わせる大トルコ主義による独裁が続いている。
エルトゥールル号事件や日露戦争で宿敵ロシアを日本が倒したことなどの歴史から、大の親日国である。
紙幣は額面によりサイズと色が違うため区別がつきやすい。
2018年8月、米国との関係悪化により対主要通貨でトルコリラが急落し、通貨危機が発生した。
トルコリラ/米ドル相場は前日比14%安となり、その後数日のうちに約26%も急落、これをトルコショックと呼ぶ。
1トルコリラ=およそ16.64円(2020年3月現在)