ネパールはインド・中国と国境を接し、中印国境の緩衝地域のような地政学的位置にある。
経済的にも中国・インドの結びつきが強い。
インドとは、通貨的にも、インド・ルピー1=ネパール・ルピー1.6と固定されている。
以前はネパール国内でインドルピーが使えたが、現在は200~2,000インドルピー札の使用が禁止され、その他紙幣に関しても使える場合もあるが基本的には使用できない模様。
毛沢東主義政党による王政廃止などの政治的混乱や2015年の大地震の影響で経済は大きなダメージを受けている。
ネパールの対日感情は良く、日本政府も復興基金など手厚い援助を行っている。
ネパールは貧しい後発途上国で資源や特産物も特にないので、出稼ぎを行う国民も多く、日本滞在のネパール人は7万人に及ぶ。
逆に、ネパールに長期滞在している日本人は1,000人強である。
対日貿易は年間輸出入合計1億ドルで、日本からの直接投資額は年間200万ドル程度であるので、日本人にとってネパール・ルピーは観光時に初めて見る通貨であり、投資目的での興味を持つ人は少ないであろう。
観光で地方に行く際には米ドルを準備しておくのが良い。
1ネパールルピー=およそ0.914円(2020年3月現在)