ノルウェークローネは、1875年にノルウェーが北欧通貨同盟に加入し、共通の兌換通貨をもったことから始まるが、1914年第一次大戦勃発時にスウェーデンの兌換廃止に伴い通貨同盟が消滅し、ノルウェークローネが独立した通貨となった。
ノルウェーは、二度にわたる国民投票の結果、EU不参加国となっているので、ユーロは使用せず、今後もその可能性は低い。
ノルウェー経済が原油と天然ガスの輸出に依存しているため、原油通貨と呼ばれるが、実際の原油や石油関連の決済通貨は米ドルであるため、原油価格とノルウェークローネの直接的な連動性は低く、地理的にユーロの影響の方が大きいことが多い。
他の原油国の経済が不安定なことに対して、ノルウェー経済は安定していること、また、高物価・高金利水準の国であるが、政情が安定しているので投資格付けが高く、投資信託などの投資運用対象になりやすい安定した通貨である。
そのため、対米ドル、対円とも高く推移する傾向にある。
1ノルウェークローネ=およそ11.595円(2020年3月現在)