フィリピンは、旧スペイン植民地に多いペソを通貨単位としている。
最近はインバウンド経済に変化してきたが、伝統的に出稼ぎの国であり、国外居住者による仕送りが外貨獲得の重要な手段である。
従って国民は外貨の取り扱いに慣れており、国内に外貨預金口座も開設可能である。
両替店も大規模なショッピングモールには必ずあり、受領専門であるが、Wester Unionなどの送金取扱店も多い。
ただし、外国への送金には細かい規定があり、原則として、中銀への事前申請が必要である。
例えば、フィリピン子会社への資本送金は送金の事実を中銀に記録しておかねば配当などの日本向け送金が実行できないなどの問題が起こる。
また、フィリピン・ペソ以外の通貨で送金しなければ、外国よりの投資とは認められない。
コンドミニアム購入や引退ビザ取得目的で送金する際には、日本国内でフィリピン・ペソを購入せず、日本円やドルで送金しなければ逆送金が不可能になるので留意しなければならない。
2010年発行の新紙幣はフランスの印刷会社に委託したが、紙幣に描かれたモチーフにミスがあり話題となった。
2019年末に20ペソ硬貨が発行されたことから、20ペソ紙幣は今後姿を消していくことになると思われる。
1フィリピンペソ=およそ2.17円(2020年2月現在)