1948年ビルマ連邦として独立したミャンマーは、政変や軍政の影響による欧米の経済制裁による長い経済停滞の時期を経て、2010年から経済復興の時期を迎えた。
政権は安定しているものの、軍部の影響力、少数部族問題、イスラム教徒ロヒンギャの問題等を抱えて、復興の足取りは重い。
チャットは独立以来3回にわたり流通通貨を突然廃止するという廃貨が行われた経緯より、国民自らが、チャット保持ではなく米ドルや金などで資産を防衛する傾向にある。
また、一時代権勢を誇った麻薬王の影響もあり、米ドルが実質的な通貨として流通してきた。
2015年頃まで、外国人はホテルの支払いなどを米ドルで行わねばならなかった。
両替店での米ドル紙幣のチェックは細かく、わずかな汚れでも交換拒絶されることがある。
交換レートは米ドル中心のクロスで行われ、中銀発表の仲値をベースに、ドル需要の大小により仲値と売買レートの差が変動する。
レートが妙な動きをすることがあるが、一説には闇経済の影響であると言われている。
1ミャンマーチャット=およそ0.0772円(2020年3月現在)