1993年メキシコ・ペソは1/1,000にデノミ(通貨単位の変更)されて、ヌエボ・ペソ(新ペソ)と呼ばれるようになり、ISOコードもMXPからMXNに変更された。
その後1996年に従来の呼び名のペソに戻したが、ISOコードはMXNのままである。
メキシコ・ペソは、18世紀から19世紀の米国では、スパニッシュ・ドルと並んで、広く流通していた。
1994年政情不安とドルペグ制の経済矛盾が高まりつつあったところに、米国の公定歩合の0.75%利上げが行われ、メキシコから一気に米国に資本還流が起こり、メキシコ通貨危機が発生した。
変動相場制に移行したメキシコ・ペソは一気に65%の急落となり、メキシコ政府債のデフォルト(債務不履行)危機も訪れた。
デフォルトは世界的な協力で回避されたが、メキシコでは52%のインフレに見舞われ、その余波はアルゼンチンなどの中南米国家にも達した。
これをテキーラ効果という。
その後はNAFTA(北米自由貿易協定)の恩恵もあり、順調に経済成長してきたが、最近のトランプ・ショックにより不安定化の兆しがある。
1メキシコ・ペソ=およそ4.876円(2020年3月現在)