1947年12月、北朝鮮人民委員会はソ連の監督のもと、日本統治下の朝鮮銀行券を北朝鮮人民銀行券に置き換え、北朝鮮ウォンを誕生させた。
朝鮮民主主義人民共和国の独立後、北朝鮮政府は1959年に100対1のデノミ(インフレーションなどにより、通貨金額の桁数表示が大きくなると経済活動に支障をきたすので、その解決のために通貨の単位を変更すること。この場合は切り下げ)を行った。
その後は、2回の新紙幣発行が行われたが2009年までデノミは行われなかった。
2009年11月、政府はタンス預金を一掃するため、突如新紙幣を発行し、100対1のデノミを敢行した。
タンス預金の発覚を恐れた市民は、闇の人民元や米ドルを求め、国内は大混乱となった。
ハイパーインフレに見舞われ、短期間にコメその他が数十倍になり、新通貨でタンス預金を無効にされた国民の生活は困窮を極めた。
このため北朝鮮国民は自国の通貨を信用せず、人民元、米ドル、日本円などの外貨を求めるようになった。
北朝鮮では、外貨交換レートは公式レートと闇のレートが存在する。
闇のレートは、隣国中国の交換レートに基づいて計算されるが、国情を反映して、公式レートと闇のレートには数百倍もの差があると言われている。
そのような理由もあり、世界で最も価値が低い通貨ともいわれている。
1北朝鮮ウォン=およそ0.114円(2020年3月現在)