オールド台湾ドルは、1946年日本の発行した台湾銀行券と等価交換の形で発行された。
その後国共内戦や国民党政府の台湾移転などの混乱期を経て、1950年銀本位制兌換通貨としてニュー台湾ドルが発行された。
銀兌換制は1992年に廃止され、2000年に台湾銀行から中央銀行発行の通貨となった。
「ニュー台湾ドル」「台湾ドル」と呼ばれるが、どちらも同じである。
また、紙幣には「中華民国」と書かれていて中国元と間違う人が多いので注意が必要である。
もちろん中国では使えない。
台湾はリーマンショック後の2009年に、中国との間に「両岸経済協力枠組協定」を結び、経済をすぐに反転上昇させている。
政治的な対立と相互の経済協力というジレンマを両立させるという離れ業のできる国である。
この協定により、5万社以上の台湾企業と40万人が中国に進出している。
90年代のアジア通貨危機においても、台湾は債務国とはならず、債権国の地位を守り、日本が失われた20年に低迷している間も、年率3%以上の経済成長を持続してきている。
2017年も、経済成長は3%近く、失業率は17年ぶりの低さ、株価は28年ぶりの高さと英総統も自慢している。
1952年にはGDP比35%であった農業は、2017年では2%にまで下がっている。
ハイテク産業に力点を置き、伝統的な貿易相手国である米国や日本の他、中国や東南アジアに積極的な投資を行っている。
一人当たりGDPは2017年に5万ドルを超えている。
1台湾ドル=およそ3.48円(2020年3月現在)